□「雪の女王」#3「鏡のかけら」


物語が動き出して面白くなってきた。今回は雪の女王の美しさ、しかし人間離れした異様な美しさだけど、
たっぷり描かれていて、やはりこの物語は雪の女王の描写がいいと締まる。
前回に洗い場で働くたくましい女達を細かく描いている分、雪の女王の城が人間界とは隔絶した世界であることが
際立っていた。女王が外出するシーンも厚い凍った扉の巨大さがいい感じ。
そしてカイが雪の女王に連れ去られるところは、ゲルダの目には吹雪の中にカイが消えるように描かれていたのも
印象的だった。
「歌声はオーロラよりも美しい」
涼風真世さんの歌声は七色に光るオーロラとぴったりマッチしてて、さすが。
セリフも生身の人とは違う雰囲気で、雪の女王役は絶妙のキャスティングといえると思う。
これまでナレーションをしてきた仲村トオルさんもラギという登場人物であったことが明らかになった。
そしてカイの父親の高嶋政宏さん。この三人の名前が毎回本編中に出るのは余計だけど、演出側が
上手く他の声優プロパーな人たちの演技との雰囲気の違いを生かしていると思う。
今回気になったのは、ゲルダを泣かせすぎじゃないかという点。1回の中で何度も泣くのは効果が薄くなる気がする。
本来の視聴者である子供達にとっても。
おばあちゃんに胸の内をあかす場面は、ランプの明かりに照らされる沈みこむ横顔、みたいな描き方でも良かったんじゃないか。





#4「旅立ち」


狼を連れた吟遊詩人、ラギ登場。なにかいわくありげ。
残された人たちの物語が語られて、酒場のシーンは雪の女王の世界とはまったく違った、巷の人々の日々。
前回の雪の女王との対比が効いている。二又一成さんのよっぱらいが最高。カイの妹の笑顔もいい。
ゲルダはしっかりしてるなあ。強い子。この強さが嫌味にならなければいいなと思う。
今回も皆なが泣きまくってたけど、これは納得できる。